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「サーキュラ―エコノミー」を考える

2018.05.13

シェアリングエコノミーの次のステージ、「サーキュラーエコノミー」とは?

Uber・Airbnbなど、今では広く名が知られ急成長しているビジネスがあります。
これらのビジネスは、「使われていない車」や「空いている部屋」に焦点を当て、そこに共有価値を見出していこうとする「シェアリングエコノミー」の発想に基づいています。

おそらく多くの起業家にとって、この考え方は次の新規ビジネスを考えるうえで大きなヒントになっているのではないでしょうか。

しかし、パーツワンが目指すのは、その「シェアリングエコノミー」の先にある「サーキュラーエコノミー型」のビジネスモデルです。

「サーキュラーエコノミー」とは、簡単にいうと、無駄を富に変えていく社会構造を意味します。
「まだ使えるものを回収して適切なニーズとマッチングさせる」、「製品販売よりも、アフターケアからの利益を重視することで、製品寿命を延ばす」などのアプローチも「サーキュラーエコノミー」の一環です。また、遊休資産という無駄を、有効活用することによって利益を生み出すシェアリングエコノミーもその一手段であるといえます。

「パーツワン」での取り組み ―来たるサーキュラーエコノミー時代に向けて―

今回のインターンサミットでは、この「サーキュラーエコノミー」における新規ビジネスをテーマに、チームに分かれプレゼンテーションを行いました。

その評価基準として設定されたのは、ビジネスの「革新性」と「実現性」。
革新性を追求すれば、実現性が損なわれるというジレンマを抱えながら発想をまとめ、その実現性の根拠としてデータを調べ、収益モデルまで計算するなど、
今まで概念的なレベルでしか理解されてこなかったものを、より実践的な形で各自落とし込んできました。

プレゼンテーションを通して、社員・インターン生一人ひとりが「サーキュラーエコノミー」について向き合い、来たるサーキュラーエコノミー時代でパーツワンはどのようにその地位を確立するかなど、深く考えるきっかけになりました。

今回はその一例を紹介としたいと思います。

クローゼットの中で眠っている服は無駄 ―製品としての服からサービスとしての服へ―

 あるチームでは、ファッション業界に対して以下のような問題意識を持っていました。

―――服の機能としての価値が減ったわけではないのに、「流行が過ぎ去ったから」、「クローゼットに入らないから」で捨てられてしまうのはもったいない。―――

消費者の中には、最先端の流行を追いたい人もいれば、そうでない人もいます。
例えばブランド服であれば、販売直後のワンシーズンだけ着ることができれば、その服を所有することに執着しない人もいます。
一方で、ブランド服で一式そろえることに、経済的・ファッション的に高いハードルを感じている人々もいます。

そこで彼らは考えました。

―――ファッション好きな人々が、そのコーディネートを、ハイブランドの服を着てみたい人たちに貸し出し、似たような消費者同士で共有したら良いのではないか。―――

このアイデアから、ファッションを追う消費者と彼らのコーディネートを試してみたい消費者をマッチングさせるビジネスが生まれました。
そして彼はその考えをもとに、メーカーで製造された服が、できる限り長く使用され、最終的には回収されて発展途上国へ輸出される仕組みを提案したのです。

現在、インターネットを通じた中古服販売や、レンタル服というビジネスは多くありますが、サーキュラーエコノミーの観点から、C2Cで服を循環させるという仕組みはまだ聞いたことがありません。

このように今までなかったビジネスを、実現レベルまでに落とし込むという作業は、日ごろのモノの見方、思考力を高める良いトレーニングになります。

他のチームも、それぞれ独自の視点からアイデアを出すだけではなく、実現性という観点から、具体的な価格設定、利害関係者へのメリット、考えられる問題への対策などが詰められており、どれもアイデアをアイデアのままで終わらせない良いプレゼンテーションでした。

「サーキュラーエコノミー」はまだ多くの人に認知されている概念ではありません。
これからもパーツワン全体で、学習を続けていこうと思います。

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