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【学生の私へ】入社4年目の今だから話せる伝える力が意味するもの

2019.05.17

“コミュニケーション力”

就職活動をする中で良く耳にする言葉のひとつです。

広義な意味を持つコミュニケーション力という言葉が何を指すのか、捉え方は人によって様々で、漠然とした理解のままコミュニケーション力の向上に励む学生が多いのが現状です。

 
【パーツワンで働いて痛感する、コミュニケーション力の高さとは?
私は社会人4年目の社員で、会社ではインサイドセールス部門を担当しています。
3年間の社会人生活を終えた今、コミュニケーション力とは「相手の一歩先を予測し、適切な対応をすることができる力」を指していると感じています。
※インサイドセールスとは電話やメールなどを使い、直接対面せずに顧客とコミュニケーションを行なう営業活動
 
【教育×コミュニケーション

現在、私はインサイドセールス部門の責任者として、後輩たちの教育を行っています。しかし、社会人となり、私が一人前の仕事をすることができるようになるまで、2年以上の年月がかかっています。その間上司に育ててもらったこと、今後輩を育てていること、この2つの経験を踏まえて、先に述べたコミュニケーション力の定義が鮮明になっていきました。

 
3人の新入社員

私は2016年卒としてパーツワンに入社しました。共に入社した同期は2人。

身体は硬いが頭脳明晰な福原くん、寡黙だけど人情の厚い橋本くん

この二人とともに入社をしました。私たち3人はそれぞれ有する特性が全く違い、それぞれの得意不得意も大きく異なっていたため、上司は私たちの特性を見分け、教育を行っていきました。

私は細かい点に注意を向けることが苦手で、よく自分でも不可解なミスを起こし、社内を騒がせましたが、明確になった目標に向けて邁進する性格。

こうした私の特性を踏まえて、上司は教育の場で、以下のようなことを実践してくれていました。

① 社会人としての基本的な考え方を教える際、イラストを図示して、言葉だけでなくイメージとしても理解を深められるようにすること

② 長期・中期・短期での目標を提示することで、目的地を明確に指し示すこと

③ 新しい仕事や考え方を教えた後には、必ず私からのアウトプットを促し、100%理解出来ているか確認をすること

「山田沙季に“何を”言ったら“どう”なるのか?」ということを常に考えて、与える仕事や言葉を選択してくれる上司(相手の一歩先を予測し、適切な対応をすることのできる人物)の存在により、目の前の1つの仕事に食らいつくことで必死だった自分が、今では5個6個、同時進行のタスクを柔軟に対処することができるようになりました。

 
3人の後輩たち

申し訳ないことですが、上司が私を育ててくれたときに頭を悩ませながら色々な教育方法を編み出してくれたことやその想いを当時から理解できていたかというと、答えはNoです。

完全に理解できるようになったのは、インサイドセールス部門に3人の後輩たちが配属され、私が彼らの教育を行うようになってからのことです。

私たち2016卒の社員3人がそうであったように、今懸命にインサイドセールスを行っている3人の特性も全く異なります。

インサイドセールスでお客様と会話する中で、会話を深掘る部分が課題なのか、お客様に対して分かりやすい説明をすることが課題なのか・・・1人1人の特性と現状の課題を把握し、それぞれに対してオーダーメイドのような形で教育を行わなければ、彼らの成長を促すことは出来ません。

私の後輩の一人である白木原くんは今年の4月に福岡から上京しパーツワンに入社した新入社員です。現在、インサイドセールスチームの一員として日々お客様開拓に勤しんでいます。上下関係に厳しい運動部の中で育った彼は、来客準備やゴミ捨てという下積みの仕事でも率先して行うことができるという長所を持つ反面、“主体的に考える習慣が無い”ことに起因する課題(相手に寄り添った言葉が足りない点や、事前準備が未熟な点など)を多く抱えています。“考えること”の量と質を養成するため、こちらから課題に対する指摘をした際には、必ず「なぜその指摘をされたと思うか?」彼自身の考えを伺う機会を設けるようにしています。

例:インサイドセールスの電話をする中で「あぁ、そうなんですね」という言葉を連発してしまう課題に対して指摘をする場合

山田 「『あぁ、そうなんですね』という言葉を使うのは止めましょう。」

白木原「はい、わかりました」

山田 「何故そう言われると思う?」

白木原「・・・うーん、早口になってしまうからでしょうか・・?」

山田 「確かに、『あぁ、そうなんですね』と言っているときは早口になっているね。でも直してもらいたい一番の理由は違うよ。」

白木原「・・・うーん、考えていない言葉だからでしょうか。」

山田 「そう!何も考え無しに言っていること、そうなんですねと言っているけど全然理解していないことがお客さんにはバレバレだよ。心を込めて言えるのなら良いけれど、今は『あぁ、そうなんですね』という言葉を完全に禁止にしないと直すのは難しいと思うから、しばらくはこの言葉を使うことを止めましょう。」

白木原「そうですよね、分かりました。」

上記のように彼自身の考えを必ず聞く機会を設けることで、考える習慣を作り、本質的な課題を解決していけるようにアプローチしています。まだ、試行錯誤を繰り返しているところですが、相手に合わせた教育をする意識を徹底するようになったことが、自分が過去に享受していた教育を客観的に見直すことにつながりました。

 
コミュニケーション力の本質

冒頭で、コミュニケーション力とは「相手の一歩先を予測し、適切な対応をすることができる力」を指していると述べました。

そして、その力の根底にあるものは「相手を思いやり、気づかう気持ち」だと感じています。

学生時代よく耳にしたコミュニケーション力という言葉を今パーツワンで聞くことは殆ど無く、その代わりに「気遣い」という言葉を見聞きする機会が格段に増えました。

コミュニケーション力とは、一見するとスキル的な要素を持つ言葉ですが、根底にあるものは気遣いという人間力に他ならないのだと、教育を受け、与える経験をした3年間を通して確信しています。

【ライター紹介】

山田 沙季1993年生まれ、北海道出身。埼玉大学教養学部卒業後、2016年新卒として株式会社パーツワンへ入社。会社では、新規顧客獲得と既存顧客満足度向上を図るインサイドセールス部門を担当。

趣味は美味しいものを食べること。

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