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営業を科学するインサイドセールスの本場はここにある。Inside Sales Conference に参加してきました!!by 山田沙季

2019.07.03
先日、Inside Sales Conference というイベントが開催されました。
インサイドセールスに従事している人やインサイドセールスにまつわるシステムを開発している会社が一堂に会するイベントです。
第二回目の開催となる株式会社ビズリーチ主催のカンファレンスが6/5に虎ノ門ヒルズで開催されるとのことで、パーツワンでインサイドセールス部門を担当する私も参加してきました。
 

インサイドセールスって?
 
そもそもインサイドセールスって?という方のために。
インサイドセールスとは、電話やメールなどを使い、直接対面せずに顧客とコミュニケーションを行なう営業活動のことを指します。
1990年代にアメリカで誕生し、インターネットの普及とともに新たな営業手法として認知されてきたインサイドセールスは、欧米ではすでに一般的な営業形態となっています。
近年、ニュースや新聞で「“モノ消費”から“コト消費”へ」という言葉を聞くことも多いのではないでしょうか。
この言葉の背景には、日本国内における消費が一度成熟しきったという社会状況が隠れています。革新的な製品やサービスを生み出すこと自体が難しい成熟した社会において、企業は製品やサービスに付加価値をつけることで他社との差別化を図る必要があり、これは営業においても同じです。今までと同じような手法で営業活動をしていたのでは、社会の中で置いてきぼりになってしまいます。
インサイドセールスは顧客との接触回数を増やし関係性構築を行うだけでなく、個人のレベルアップや組織内での教育の効率化にも役立ちます。
 
また、直接対面せずにシステムを介在させて営業活動することで、会話内のキーワードを自動的にピックアップして次の会話に生かしたり、上司と部下が同じ空間で仕事することで、これまで報告によって確認していた顧客との会話をよりリアルに確認し助言へ繋げることができます。
近年、就業人口の減少が著しい日本でもインサイドセールスは急速な広まりを見せており、本カンファレンスのような大規模イベントが開催されるまでに成長しました。
会場となる虎ノ門ヒルズ5階に着くと、ここはライブ会場!?というほどの盛況ぶり。
通路を超えて人の列が出来ています。関東圏内だけでは無く、地方からも来場してる方もちらほら。
会場内は出展企業と参加企業が入り乱れ、熱気溢れる空間。
企業ブースには世界最大のCRMシステムを有する株式会社セールスフォース・ドットコム、日本におけるインサイドセールスのリーディングカンパニーであるブリッジインターナショナル株式会社、顧客対応を可視化するAI搭載型クラウドIP電話を商品として有する株式会社RevCommなど、計25以上の企業がブースを出展し、各社の担当者が来場者に自社の製品の優位性を伝えています。
日本でインサイドセールスを仕事としている人や興味を抱いている人がこれほど居るとは・・・
 
 
カンファレンスに参加した目的
 
今回、本カンファレンスにパーツワンが参加した最大の理由は、他社の事例からデータ構築に関する知恵やインスピレーションを得ること。データ構築の目的は、これまで個人のタレントに頼ってきたインサイドセールスを、不特定多数の人が成果を上げられる仕事にするため、見えない部分を”見える化”することです。
 
カンファレンスは、参加者が学びと出会いを得られるような構成となっており、タイムスケジュールの中には講演やワークショップ、企業間の交流タイムが組み込まれています。
私は13:00~18:00過ぎまでイベントに参加し、他社の方との交流とワークショップへの参加を繰り返す時間を過ごしました。
ボリューム満載の内容でしたが、今回は参加した3つのワークショップの中の1つである”インサイドセールスの導入マップ作成”についてご紹介します。
■ワーク内容:7月からスタートするインサイドセールス組織の初期プランニングを行うこと
■ワーク目標:7月から10月までの3ヵ月間、インサイドセールスで質の高い見込み客を育成・獲得し、フィールドセールス(外勤営業)に引き渡せる案件を60件作ること
まず、手元に与えられたのは以下の資料。
① インサイドセールスのプランニングをする際の要点をまとめた資料
② ワークにあたる前提条件の資料(今回の題材は、クラウドサービスを扱う会社で、ターゲットはセールス部門のマネジメント層・・・という内容が書かれている。)
③ マイルストーンと数値目標を設定するためのフレーム
 
※マイルストーンとは、物事の進捗を管理するために途中で設ける節目のこと。目標を達成するための中間地点(チェックポイント)とも言える。
※フィールドセールスとは、外見営業とも呼ばれる。インサイドセールスによって構築された顧客関係と、蓄積された顧客情報の活用により、営業訪問、商品・サービスの提案、クロージング活動を行う営業手法のことを指す。
 
 
主催者からの説明の後、個人で資料を確認しながらワークを行い、同じテーブルに座る3人とそれぞれの考えを共有するというのが1時間の流れです。
自身の課題に対して、このワークショップ内で得た気づきは次の2点です。
① より詳細なデータを抽出するには、まず要素の因数分解が必要であること
② マイルストーンを設定しKPIを見える化→共有することは、データ構築においても協力者を得るための最重要項目であること
 
【① について】
顧客特性、自社と顧客の関係性など、多様なケースが考えられる項目に対して、各要素を細分化しないまま出したデータは、検討違いの結果を導いてしまう可能性が高い。そのため、データ集計を行う際には各顧客の特性として共通で調査・ヒヤリングする項目を決定し、抽出しておくことが有効である。
 
【② について】
最終目標として「9月末までに新規開拓100社」という設定がある場合、その数値だけではなく、そこに至るまでの中間目標を設定・共有することで社内メンバーにより協力してもらうことの一助となる。データを集めるためには手動で顧客特性などのデータを収集する必要があり、それをインサイドセールス担当だけで行うのでは非効率なため、中間目標をより個人が動きやすいように設定して共有することで、効率的にデータ収集を行うことができる。
また、ワークショップに参加して、一番に感じたのはワークショップの題材である会社とパーツワンのインサイドセールスでは、社内で求められている成果に大きな違いがあるということ。さらに、インサイドセールスを導入しているほとんどの会社がワークショップの題材と同じ仕組みでインサイドセールスを行っている、つまりパーツワンとは違う仕組みでインサイドセールスを行っていることの意外性です。
何が違うのかというと、全体の85%の会社はフィールドセールスが本商談を行うための関係性構築ツールとしてインサイドセールスを行っているのに対し、パーツワンのインサイドセールスは、お客様とのファーストコンタクトから実際にお問い合わせをいただくまでの全工程をインサイドセールスが担当しているということ。つまり、インサイドセールスからフィールドセールスに案件を引き渡すという工程が無いのです。
そのため、ワークを行う際には自分が行っているインサイドセールスとの違いを意識して頭の切り替えを行うことが必要となり、だからこそ、普段考えることの無い視点からプランニングすることが出来ました。
 
 
参加したからこそ見えてきた課題
 
パーツワンでは、今後インサイドセールス部門が組織としてオートマチックに仕事を行うことが出来るように仕組みを整えていきます。そのための課題の一つが今回話をした”データ構築”に関する課題です。
誰もが客観的に同じ成果を確認できれば、自分自身やチームの目標地点が明らかになり、このことは日々のモチベーションへも繋がります。さらに、各々のインサイドセールスの傾向や成功・失敗の要因をデータ構築によって可視化することが出来れば、上司からの助言に頼らずとも、自分自身でPDCAを回すことのできる社会人へと成長する一助となるでしょう。
パーツワンで行っているファーストアプローチから商談、成約まで一連の流れを全て請け負うインサイドセールスはこれからの営業活動の理想的な姿でもあります。今、自分たちが行っていることを第三者へ説明できるように文言化すれば、他の会社の助けになることも出来るかもしれません。大きな夢を掲げながら、目先の目標へ着実に足を進めていきたいと考えています。
 
【ライター紹介】
山田 沙季1993年生まれ、北海道出身。埼玉大学教養学部卒業後、2016年新卒として株式会社パーツワンへ入社。会社では、新規顧客獲得と既存顧客満足度向上を図るインサイドセールス部門を担当。
趣味は美味しいものを食べること。

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